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コーティング加工(塗る)

コーティング加工とは

 コーティング加工とは、印刷物にコーターを使って光沢剤を塗る加工のことを言います。 コーターとしては、グラビアコーター、ロールコーター、フレキソコーターがあります。用途によって耐熱や耐摩のような機能性のある加工や、艶出し加工、艶消し加工が行えます。また、部分的に光沢剤を抜くスポット加工が可能なことも大きな特徴のひとつです。雑誌の表紙や賞味期限などの印字が必要なパッケージなどに多く用いられています。

コーティング加工方式

►グラビアコート

 印刷物の表面にグラビアコーターで樹脂を塗り、熱風で乾燥させる技法です。樹脂には水性塗料、油性塗料がありますが、水性アクリル樹脂の塗料(ニス)を塗布する場合が一般的で、「ニス引き」と総称されています。耐摩、耐水、滑りといった機能性や、光沢、マット調に象徴される美装性を持たせる加工の他、グラビアコーターの場合、部分的に光沢剤を抜くスポット加工が可能です。印刷インキに関しては、油性インキ、UVインキを問わず、乾燥さえしてしまえば、その上に加工することができます。強い被膜が得られるのがこの加工の大きな特徴です。

▽加工工程図

product_coat

►プレスコート

 印刷物にロールコーターで樹脂を塗り、熱風乾燥機で乾燥させた後、高温のヒーターロール(鏡面板)で熱圧着させる技法です。圧着後にこの鏡面板を冷却して印刷物を剥がします。鏡面板の平滑面を転写するため、平滑性の非常に高い光沢感が得られます。このプレスコート加工でも、グラビアコーターを使うことにより、部分的に加工するスポット加工を施すことが可能となり、印刷物の機能性を高めています。

▽加工工程図

product_press

►ラミコート

 印刷物に紫外線硬化型の樹脂をフレキソコーターで塗布して、フィルムをローラーで圧着し、さらに、UVランプで紫外線照射して樹脂を硬化させた後、フィルムを剥がすという技法です。このフィルムは繰り返し使用することができ、また圧着するフィルムの種類によって、印刷物に塗られた塗料にフィルムの表面が型押し(転写)され、光沢はもちろん、マット調、エンボス、ホログラム等、微細な模様を含むさまざまな表現加工が可能です。さらに、樹脂を塗るときに樹脂凸板を使用することでスポット加工も可能になります。

▽加工工程図

product_lc